転勤は家族へどんな影響を与えるの?
家族の住まいや人間関係など、幅広く生活に影響をあたえます。
10年以上単身赴任をした父をもち、転勤がない職業(市役所)で勤務している私が、転勤による家族への影響について解説します。
転勤が家族にもたらす影響
転勤が決まったら、家族にどんな影響が出るの?
転勤により、新しい地域に引っ越す場合、家族全員が新しい環境に慣れる必要があります。
子どもは転校し、親は新しい職場に通うことになり、環境の変化によるストレスを感じることとなります。
だからといって、単身赴任を選ぶと家族が離れて暮らすことになってしまいます。
また、引っ越し費用や、新しい家の家賃など、経済的な負担が増えることもあります。
会社から手当が出る場合もありますが、家計の計画をしっかり立てておく必要があります。
影響度合いは、家族構成などによって違いますが、家族の生活に影響します。
単身赴任か?家族で引っ越しか?
転勤では、「家族で引っ越し」か「単身赴任」かを選ぶ必要があります。
それぞれのメリットとデメリットを知っておく、必要があります。
単身赴任 | 家族で引っ越し | |
---|---|---|
メ リ ッ ト | パートナーも仕事や地域の生活をそのまま維持でき、家族全員が大きな変化を経験せずに済む。 | 日常生活を家族で一緒に過ごすことができ、家族のつながりを保てる。 |
子どもは転校せず、今の学校や友だちとの関係を続けられる。 | 転勤先でも家族が近くにいることで、お互いに支え合いながら新しい環境に適応しやすい。 | |
デ メ リ ッ ト | 家族と離れて暮らすことになるため、一緒に過ごす時間が大幅に減る。 | パートナーも仕事を辞めたり、新しい人間関係を築いたりする必要がある。 |
特に子どもやパートナーと会う機会が少なくなり、家族の絆が薄れることが心配される。 | 子どもは新しい学校に適応する必要があり、友だちや学習面での不安が生じる。 |
それぞれのメリットとデメリットについて、家庭の状況に応じて、どちらが良いかを慎重に考えることが大切です。
共働き世帯の転勤
共働き世帯は、キャリアを続ける方法をしっかり確認しておく必要があります。
なぜなら、転勤によって、キャリアが維持できないと、パートナーが仕事を辞めるしかない状況になり、長期的な収入や成長に影響が出るからです。
たとえば、夫の転勤が決定し、家族で引っ越しする場合。
妻がキャリアを続けやすい仕事(看護師などの専門職など)であれば、引っ越し後も仕事を継続しやすいですが、
キャリアを続けにくい仕事をしていた場合、新しい仕事をなかなか見つからないことがあります。
そこで、キャリアを続けるための工夫が大切です。
どんな工夫をすればいいの?
たとえば、転勤先でもリモートワークができるかを会社に相談するのが一つの方法です。
最近は、パソコンやインターネットを使って、どこからでも働ける会社が増えているので、引っ越しても仕事を続けられる可能性があります。
また、もし転職が必要なら、これまでの経験やスキルを活かして、新しい仕事を見つけることも大事です。
事前に自分の強みを把握しておくことで、転勤後も安定した生活や仕事が続けられるように備えることができるのです。
転勤時の子どもへの影響
親の転勤は、子どもに対して、転校などの環境の変化によるストレスをあたえます。
なぜなら、新しい人間関係や習慣などの不安が発生するからです。
転校や新しい環境への不安の原因は、主に次のようなものです。
未知の環境への恐怖
新しい学校や地域は、子どもにとって未知の環境です。
誰も知っている人がいない中で、どんな人がいるのか、学校の雰囲気はどうか、授業の進み具合が自分に合うかなど、様々な不安が生じます。
人は未知の状況に置かれると、先が見えない不安からストレスを感じやすいのです。
友だちとの別れと新しい友人関係への不安
既存の友だちと別れ、新しい友人関係を築く必要があるのも、転校が不安になる理由です。
すでに出来上がった友人グループにうまく溶け込めるかどうか、自分が受け入れられるかという心配が子どもに強くのしかかります。
学業や習慣の違い
学校によっては、カリキュラムや学習進度が異なるため、転校先での学習が難しく感じることもあります。
進度が速すぎたり、内容が異なっていたりすることで、学業面での遅れを感じることが不安になります。
・未知の環境への恐怖
・友人関係への不安
・学業や習慣の違い
このような環境の変化が、子どものストレスの原因になるのです。
転校や新しい環境に適応するためには、親が子どもの不安を聞き、心理的サポートをすることが大切です。
新しい学校や友人について前向きに話し合い、先生とも連携して、子どもが安心して過ごせる環境を整えましょう。
引っ越し準備と手続き
転勤による引っ越しは、準備や役所手続き、子どもの転校、住まいの選びなど、さまざまな手続きが必要です。
この記事では、転勤に伴う引っ越しをスムーズに進めるためのポイントを解説します。
会社との調整
転勤の引っ越しは、会社との話し合いから始まります。
会社が引っ越し業者を手配してくれることもありますが、自分で手配する場合もあります。
会社が引っ越し費用を一部負担してくれることが多いので、きちんと確認しましょう。
転勤の引っ越しは急に決まることが多いので、事前に準備を進めることが大切です。
子どもの転校手続き
家族も一緒に引っ越す場合、子どもの転校手続きも必要です。
転勤先の学区を調べ、新しい学校に連絡をしておくことが大事です。
事前に準備することはできませんが、早めに準備をすることで、子どもが転校後にスムーズに新しい学校に馴染めるようにサポートしてあげることが大切です。
役所での手続き
引っ越しに伴う役所での手続きも必要です。
まず、引っ越し前に役所で、転出届を出し、引っ越し先では転入届を出します。
これを忘れると、健康保険や住民税の手続きができなくなるので、忘れずに行う必要があります。
住む場所の選び方
転勤では、会社が用意してくれる社宅や住宅補助を使えることがあります。
住む場所が決まったら、電気やガス、水道の契約も忘れずに行います。
会社がこれらの手続きをしてくれる場合もあるので、確認してみましょう。
数年に1回転勤があるような場合、毎回このような準備と手続きをしなければいけません。
家族の生活に合わせて事前準備を進め、みんなが新しい環境で快適に暮らせるよう備えましょう!
転勤族を続けるメリット
転勤族としてキャリアを続けることには、経験や人脈の広がり、新しい環境でのリフレッシュなど、多くのメリットがあります。
転勤を通じて、異なる仕事のやり方や新しい人々と出会う機会が増え、幅広い経験を積むことができます。
また、環境の変化により、仕事に行き詰まった際も新たな気持ちでスタートでき、成長やリフレッシュのチャンスが生まれるからです。
たとえば、単身赴任をしていた私の父は、複数の都市で働くことで、異なる文化や仕事の進め方に触れ、柔軟に対応する力を養えたと聞いています。
さらに、毎回新しい職場に適応することで、環境リフレッシュしながら仕事を続けられたようです。
このように、転勤族としてキャリアを続けることは、さまざまな経験や人脈を得られ、新しい環境でリフレッシュできるという点で、大きなメリットがあります。
これらのメリットとデメリットを考慮して、転勤族としてのキャリアを続けるか、または転職して安定した環境を作るかを考えることが大切になってきます。
転勤族からの転職
転勤には家族に大きな影響を与えるため、転勤族としてのキャリアを続けず、転職して安定した環境を作ることも一つの考え方です。
転勤のない職種に転職することで、家族の影響をなくすことができます。
転勤を経験してきた皆さんは、さまざまな職場での経験をアピールできるため、新しい業界や異なる地域での仕事を探す際に有利になります。
転勤によって得られた適応力や問題解決力は、転職活動において、強みになるからです。
たとえば、市役所への転職を目指す場合、転勤によって得られた適応力は、強みになります。
市役所では、数年に一度異動があり、税金関係の部署から、観光関係の部署へ異動といったように仕事内容が全く違う部署へ異動となることがほとんどです。
つまり、市役所の異動において、適応力が大切になるのです。実際、市役所は転職先としてよく選ばれています。
民間企業も公務員も人手不足である現代において、人手を確保するために、筆記試験を簡素化し、面接試験を重視している市役所もたくさんあります。
市役所は転職がしやすく、市役所も新卒よりも、即戦力になりうる転職者を求めている傾向があります。
事実!私が今働いているの市役所に入庁した際、半分以上の同期が転職者でした。
転職なしで働くなら公務員が穴場なのかもしれません。
【まとめ】家族全員が幸せになる転勤生活のために
転勤族としてのキャリアを続けることには、多くのメリットがありますが、家族へ大きな影響があることを知っておく必要があります。
今回の記事を簡単にまとめると
- 転勤があると、単身赴任か家族で引っ越しかを慎重に選ぶ必要がある。
- 共働き世帯の場合、パートナーのキャリアを維持するための工夫が必要となる。
- 子どもがいる家庭では、転勤により子どもの心理的サポートが必要となる。
- 転勤をする際は、会社との調整をはじめとする各種手続きが必要となり、数年ごとに転勤がある場合は、毎回その手続きが必要となる。
- 転勤には、経験値が上がることや人脈形成ができるといったメリット部分もある。
- 転勤による家族への影響を避けるため、転職して安定した環境づくりをすることもできる。
これらを踏まえたうえで、転職も視野に入れ、家族全体で協力しながら、行動していくことが大切です。
行動せずに不安はなくなりません。
気づいたら手遅れだったとならないように行動していきましょう!
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