- 公務員の地域手当は結局いくら?
- 級地区分と支給率を一覧で知りたい
- 自分の自治体の支給率が分からない
公務員の地域手当は、勤務地の民間賃金の水準を給与に反映するために支給される手当です。
ただ級地区分がいま何段階で、自分の勤務先は何%なのかまでは調べにくいですよね。
結論、国家公務員の地域手当は1級地20%から5級地4%までの5つの級地区分です(2026年7月時点)。
ここでは現役の市役所職員が人事院の資料と規則にあたり、級地区分と支給率の一覧を「7区分か8段階か」の混乱ごと解きほぐします。

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公務員の地域手当とは

地域手当は、公務員の給与の中でも勤務地によって金額が大きく変わる特殊な手当です。
なぜ同じ仕事なのに勤務地で差がつくのか、その考え方を最初に押さえておきましょう。
ここでは手当の目的と計算の仕組み、国と地方で決まり方が違う点、民間企業との違いを順に確認します。
土台を先に固めておくと、次の級地区分の話がすっと頭に入ってきますよ。
手当の目的と仕組み

同じ市役所職員なのに、勤務地で給料が変わるって本当ですか?



本当です。地域手当は勤務地の民間賃金の水準を給与に反映する手当なので、勤務先の地域で金額が変わります。
結論、地域手当は主に民間賃金の高い地域に勤務する職員に支給される手当です(2026年7月時点)。
理由は、全国一律の給料表をそのまま使うと、物価や賃金の高い地域で処遇が相対的に見劣りしてしまうからです。
人事院「国家公務員の諸手当の概要」には、地域手当の算定式が次のように示されています。
(俸給+俸給の特別調整額+専門スタッフ職調整手当+扶養手当)の月額×支給割合=地域手当の月額、という式。
つまり基本給にあたる俸給だけでなく、扶養手当まで含めた額に支給割合を掛ける構造になっています。
ここでもう1つ押さえたいのが、基準になるのは「住んでいる場所」ではなく「勤務地」だという点でしょう。
都内の職場へ隣県から通っている場合は、自宅の住所ではなく職場のある地域の支給率が適用されます。
逆に東京都に住みながら支給率0%の自治体に勤めていれば、地域手当は支給されません。
地域手当は勤務地の賃金水準を給与に反映する手当であり、判断の起点はあくまで勤務地だと覚えておきましょう。
出典は人事院「国家公務員の諸手当の概要」です。
国と地方の違い



国の級地の表を、そのまま市役所に当てはめてもいいんでしょうか?



そこは注意が必要です。地方公務員の地域手当は各自治体の条例で決まるため、国の表と一致するとは限りません。
結論、地方公務員の地域手当は、国の基準ではなく各自治体の給与条例で決まります。
理由は、地方公務員法第24条第5項が「職員の給与、勤務時間その他の勤務条件は、条例で定める」と規定しているからです。
さらに同法第25条第1項により、条例に基づかなければ給与を支給できません。
つまり市役所の地域手当は、国の表を写したものではなく、その自治体の議会が条例で決めた率が適用される仕組みです。
実務では国の級地区分を参考にしつつ、財政状況や近隣自治体との均衡を見ながら決めている団体が多い印象でしょうか。
そのため国の基準を上回る団体もあれば、下回る団体も存在します。
私が給与の事務に関わっていたときも、国の改定があるたびに条例改正が必要かどうかを検討していました。
ですからWeb上の一覧表を見て「自分の市も同じ率のはず」と考えてしまうのは、少し危うい読み方になります。
地方公務員の支給率は、勤務先または志望先の条例で必ず確認するようにしましょう。
条文はe-Gov法令検索の地方公務員法で読めます。
民間企業との違い



民間企業にも地域手当ってありますよね。何が違うんですか?



大きな違いは根拠と公開性です。民間の地域手当は各社が任意で設ける制度で、法令に根拠があるわけではありません。
結論、公務員と民間企業の地域手当は、根拠となるルールと情報の公開性が大きく異なります。
理由は、公務員の地域手当が法令や条例に根拠を持つのに対し、民間企業のそれは各社が任意で設計する制度だからです。
国家公務員の場合、支給地域と級地を定めているのは人事院規則九―四九の別表。
地方公務員の場合も、手当の内容を給与条例に規定することが地方公務員法第25条第3項第5号で求められています。
一方の民間企業では、地域手当の有無も金額も就業規則や賃金規程によって各社が独自に決める形です。
そのため入社前に手当の金額まで開示されないケースも珍しくありません。
公務員の強みは、入る前に支給率を調べられる点にあると言えるでしょう。
条例も公表資料もWebで公開されているので、志望先の水準を事前に比較できます。
住居費に関わる手当も同じ考え方で確認できるため、公務員の家賃補助と住居手当の条件もあわせて見ておくと生活設計が立てやすいでしょう。
根拠が法令や条例にあり、入る前に自分で調べられる点が公務員の地域手当の一番の特徴になります。
| 項目 | 国家公務員 | 地方公務員 | 民間企業 |
|---|---|---|---|
| 根拠 | 給与法・人事院規則九―四九 | 各自治体の給与条例 | 就業規則・賃金規程 |
| 決め方 | 人事院が全国一律に設定 | 議会が条例で決定 | 各社が任意に設計 |
| 公開性 | 規則の別表で全国分を公開 | 例規集・公表資料で公開 | 社内規程のみの場合が多い |
| 変更の手続き | 法改正・規則改正 | 条例改正 | 規程の改定 |
| 支給率の幅 | 4%〜20% | 自治体ごとに異なる | 各社ごとに異なる |
級地区分と支給率一覧


級地区分は、地域手当の支給率を決めるためのランク分けの仕組みです。
2025年4月から新しい区分が動き出しており、古い一覧表がそのまま残っているサイトも少なくありません。
ここでは改定後の級地区分と支給率の一覧、区分の数え方が解説サイトで割れている理由、支給ゼロの地域を整理します。
数字が続く部分ですが、表を見ながら読み進めれば全体像はすぐにつかめますよ。
級地区分と支給率の一覧



級地区分って、いまは全部で何段階あるんですか?



国家公務員は1級地から5級地までの5区分です。支給率は20%・16%・12%・8%・4%の4ポイント刻みになっています。
結論、国家公務員の地域手当は1級地20%から5級地4%までの5つの級地区分で構成されています(2026年7月時点)。
理由は、2024年(令和6年)の人事院勧告で級地区分が再編され、令和7年4月から実施に移されたからです。
人事院の勧告資料では、支給割合を20%・16%・12%・8%・4%の4ポイント等間隔に整理したと説明されています。
まずは改定前後の支給率の一覧を、原典の表のまま並べてみましょう。
| 級地 | 改定前(7区分) | 改定後(5区分) |
|---|---|---|
| 1級地 | 20% | 20% |
| 2級地 | 16% | 16% |
| 3級地 | 15% | 12% |
| 4級地 | 12% | 8% |
| 5級地 | 10% | 4% |
| 6級地 | 6% | 設定なし |
| 7級地 | 3% | 設定なし |
ここで注意したいのは、級地の番号が同じでも改定前後で支給率は一致しないという点です。
たとえば改定前の4級地は12%でしたが、改定後の4級地は8%。
級地の番号ではなく、支給率そのもので比べるのが混乱しないコツになります。
続いて、どの地域にどの支給率が適用されるのかを地域手当の一覧で見ていきましょう。
支給地域の単位は都道府県を基本とする形に広域化されました。
ただし都道府県庁所在地および人口20万人以上の市については、その地域の民間賃金を反映して個別に級地が設定されています。
| 級地 | 支給率 | 都道府県 | 都道府県と級地が異なる主な支給地域 |
|---|---|---|---|
| 1級地 | 20% | - | 東京都特別区 |
| 2級地 | 16% | 東京都 | 横浜市、大阪市 |
| 3級地 | 12% | 神奈川県、大阪府 | さいたま市、千葉市、名古屋市 |
| 4級地 | 8% | 愛知県、京都府 | 仙台市、静岡市、神戸市、広島市、福岡市 |
| 5級地 | 4% | 茨城県、栃木県、埼玉県、千葉県、静岡県、三重県、滋賀県、兵庫県、奈良県、広島県、福岡県 | 札幌市、岡山市、高松市 |
なお上の地域手当の一覧は、国家公務員の級地区分です(2026年7月時点)。
市役所など地方公務員の支給率は各自治体の給与条例で定めるため、この表がそのまま当てはまるとは限りません。
この表に載っていない市も同じ級地に含まれている場合があります。
たとえば2級地には、横浜市・大阪市のほか川崎市や吹田市なども個別に指定されていますよ。
正確な地域の一覧は人事院規則九―四九(地域手当)の別表で確認できます。
区分は7→5か8→6か



サイトによって「7区分から5区分」と「8段階から6段階」があって混乱しています。



どちらも同じ改定を指しています。支給されない0%の地域を1段として数に入れるかどうかの違いなんですよ。
結論、「7→5」と「8→6」は同じ改定を別の数え方で表現したものにすぎません。
理由は、地域手当が支給されない0%の地域を1つの段階として数に入れるかどうかで、見え方が変わってしまうからです。
人事院の勧告資料を実際に開くと、改定前の表には1級地20%から7級地3%までの7つの級地が並んでいます。
改定後の表に並ぶのは、1級地20%から5級地4%までの5つの級地。
つまり原典の表をそのまま数えれば「7区分から5区分へ」という表現になります。
一方、全国には地域手当が支給されない0%の市町村が数多く存在しています。
この0%を「もう1つの段階」と見なして数えたのが、7+1で8段階、5+1で6段階という言い方。
原典の表に0%の行は載っていないため、本記事では人事院の表記に合わせて「7区分から5区分へ」と書いています。
どちらの書き方を見かけても慌てる必要はなく、支給率の数字そのものを見れば判断できます。
原典は人事院「令和6年 本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」の5ページ目でご確認ください。
支給ゼロの地域もある



地域手当がまったくつかない自治体もあるんですか?



あります。改定後に支給地域とされたのは16都府県と79市で、それ以外の市町村は対象外という整理です。
結論、地域手当が支給されない地域のほうが全国では多数派です(2026年7月時点)。
理由は、地域手当が民間賃金の高い地域に限って支給される設計になっているからです。
人事院の勧告資料では、改定後の支給地域は16都府県と79市とされています。
全国には1,700を超える市町村があるため、支給の対象になる地域はごく一部でしょう。
つまり同じ給料表を使っていても、勤務地だけで手取りが変わるということ。
俸給月額が同じ30万円でも、20%の地域なら月に6万円が上乗せされる計算です。
そして後で見るとおり、この差はボーナスにも波及するため年間ではさらに開きます。
自治体ごとの年収の開きは市役所の年収ランキングでも具体的に確認できますよ。
勤務地によって手取りが変わる点は、志望先を選ぶうえで見落とせない材料になるでしょう。
地域手当の計算と年収


地域手当は、計算式さえ分かれば自分の金額を自分で出せる手当です。
支給率の違いがどれくらいの年収差になるのかは、実際に数字を当てはめてみるのが一番はっきりするでしょう。
ここでは計算式と具体例、ボーナスへの影響、そして支給率の低い地域へ異動したときの経過措置を確認します。
電卓がなくても追える範囲の計算なので、気軽に読み進めてくださいね。
計算式と具体例



地域手当の金額は、どうやって計算するんですか?



給料月額に扶養手当などを足した額へ支給率を掛けるだけです。式そのものはとてもシンプルですよ。
結論、地域手当は「(俸給+俸給の特別調整額+専門スタッフ職調整手当+扶養手当)の月額×支給割合」で計算します。
理由は、人事院「国家公務員の諸手当の概要」にこの算定式が明記されているからです(2026年7月時点)。
ここでのポイントは、基本給にあたる俸給だけでなく扶養手当まで算定の基礎に含まれる点にあります。
実際に数字を入れてみましょう。
俸給月額30万円で、子1人分の扶養手当13,000円を受けている職員を例にします。
算定の基礎になるのは、合計した313,000円です。
支給率12%の3級地なら、313,000円×12%で月額37,560円の地域手当。
支給率4%の5級地なら、313,000円×4%で12,520円という計算です。
支給率0%の地域に勤めていれば、地域手当は0円になります。
扶養手当そのものの金額や条件は公務員の扶養手当で詳しくまとめました。
また起点となる俸給月額は採用時の初任給から積み上がるため、公務員の初任給もあわせて見ておくと全体像がつかめます。
算定の基礎に扶養手当が入ることさえ押さえておけば、自分の金額はすぐに出せますよ。
ボーナスへの影響



地域手当はボーナスにも関係してくるんですか?



関係します。期末手当と勤勉手当の算定の基礎に地域手当が入るので、年収の差は月額の差より大きくなるんです。
結論、地域手当はボーナスの算定の基礎にも含まれるため、年収差は月額の差より大きくなります。
理由は、人事院の資料で期末手当・勤勉手当の算定に「地域手当等の月額」を含めると示されているからです。
国家公務員の一般の職員の場合、ボーナスの年間支給月数は4.65月分です(2026年7月時点)。
令和8年度以降は期末手当が1.2625月分、勤勉手当が1.0625月分で、それぞれ6月期と12月期に支給される形です。
つまり月額の地域手当が1万円違えば、賞与だけで年4.65万円前後の差が生まれる計算になります。
支給率の違いが年収にどう効いてくるのか、モデルで試算してみましょう。
| 支給率 | 地域手当(月額) | 12か月分 | 賞与への上乗せ | 年間合計 |
|---|---|---|---|---|
| 0%(支給なし) | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 4%(5級地) | 12,000円 | 144,000円 | 55,800円 | 199,800円 |
| 12%(3級地) | 36,000円 | 432,000円 | 167,400円 | 599,400円 |
| 20%(1級地) | 60,000円 | 720,000円 | 279,000円 | 999,000円 |
この試算では、1級地と支給のない地域で年間およそ100万円の差が出る計算になりました。
もちろん実際の支給額は俸給の号俸や扶養親族の有無で動くため、あくまで目安として捉えてください。
地方公務員の場合は自治体の条例で支給率も賞与の月数も異なるので、そのまま当てはめないよう注意が必要です。
賞与の支給日や月数の推移は2026年夏の公務員ボーナスで確認できます。
異動時の経過措置



支給率の高い地域から低い地域へ異動したら、いきなり手当が減ってしまうんですか?



いきなりは減りません。異動保障という仕組みがあって、異動の日から3年かけて段階的に下がっていきます。
結論、支給率の低い地域へ異動しても、異動の日から3年間は異動保障で減額が緩やかになります(2026年7月時点)。
理由は、人事院の資料で異動保障という仕組みが定められているからです。
対象になるのは、地域手当の支給地域等に6か月を超えて勤務していた職員です。
適用されるのは、支給割合のより低い地域や支給地域とされていない地域へ異動した場合。
1年目は、異動の日の前日に勤務していた地域の支給割合がそのまま適用されます。
2年目は1年目の支給割合に80%を掛けた割合、3年目は1年目の支給割合に60%を掛けた割合になります。
たとえば1級地20%から支給のない地域へ異動した場合、1年目20%・2年目16%・3年目12%と下がっていく計算。
この異動保障は従来2年間でしたが、令和6年の勧告で3年間に延長され、令和7年4月以降の異動者に適用されています。
さらに、改定で支給率が下がる地域には激変緩和の措置も設けられました。
人事院の資料によると、改定による支給割合の引下げは4ポイント以内に抑えられています。
しかも引下げは1年に1ポイントずつ段階的に実施され、引上げも同じペースに合わせて進められます。
ここで見落とされがちなのが、人事院規則九―四九の附則に置かれた経過措置でしょう。
この附則では、令和10年3月31日までの間に限り1%刻みの級地区分が別に定められています。
具体的には20%級地から1%級地までの17段階が列挙されており、段階的な移行を支える仕組みになっています。
そのため経過措置の期間中は、5区分の一覧表と実際の支給率が一致しない地域も出てくるでしょう。
「表では8%のはずなのに給与明細は9%だった」というズレは、この経過措置で説明できるケースが多いです。
私自身、異動で勤務地が変わったときに手当の額が段階的に動いていく感覚は、給与明細を見て初めて実感しました。
異動で支給率が下がっても3年かけて調整されるため、手取りが急に落ち込むわけではありません。
自分の支給率の調べ方


Web上の一覧表は便利ですが、条例改正があると古い数字のまま残ってしまいます。
自分で一次情報にたどり着ける手順を知っておけば、いつでも最新の支給率を確認できるようになります。
ここでは給与条例から支給率を読む方法、給与等の公表資料の見方、転職前に確かめたい注意点をまとめました。
どれもWebで無料で調べられる内容なので、志望先が決まったら実際に試してみてください。
給与条例で確認する



自治体の地域手当は、どこを見れば正確な率が分かるんですか?



その自治体の例規集にある給与条例です。「地域手当」の条を開けば、支給割合がそのまま書かれていますよ。
結論、自治体の支給率を確かめる最も確実な方法は、その自治体の給与条例を直接読むことです。
理由は、地方公務員法第24条第5項によって、職員の給与は条例で定めることとされているからです。
手順は3つに分けて考えると迷いません。
1つ目は、自治体名と「例規集」で検索し、公式Webサイトに置かれた例規集(例規類集)を開くことです。
多くの自治体は「第◯編 人事」「給与」といった分類で条例を並べています。
2つ目は、その中から「職員の給与に関する条例」を探すこと。
名称は「一般職の職員の給与に関する条例」となっている団体もあります(2026年7月時点の一般的な名称です)。
3つ目は、条例本文をページ内検索で「地域手当」と探し、支給割合が書かれた条を読むことです。
多くの条例で使われているのは「給料及び扶養手当の月額の合計額に100分の◯を乗じて得た額」という書き方。
この「100分の◯」の部分が、その自治体の地域手当の支給率にあたります。
なお条例では率の上限だけを定め、具体的な率は規則に委ねている自治体もあります。
条例で数字が見つからないときは、同じ例規集の中にある給与に関する規則も確認してみましょう。
例規集は誰でも無料で閲覧できるため、志望先が複数ある場合も横並びで比べられます。
一覧表ではなく条例にあたることが、支給率を正確に知るうえで一番の近道になります。
給与公表資料の見方



条例の条文を読むのは、正直ちょっとハードルが高いです……。



それなら「給与・定員等の公表」の資料が読みやすいです。支給率と平均支給額が図表で整理されています。
結論、条文が難しく感じるときは、自治体が毎年公表している給与関係の資料を見るのが近道です。
理由は、地方公務員法第58条の2第3項で、長が人事行政の運営の状況の概要を毎年公表するよう義務づけられているからです。
この公表の名称は多くの自治体で「給与・定員等の公表」「人事行政の運営等の状況の公表」といった形。
探すときは、自治体名と「給与 定員 公表」の3語で検索すると見つけやすくなります。
資料の中には、職員の平均給与月額や各手当の支給状況がまとまっています。
地域手当については、支給率と職員1人当たりの平均支給額が記載されているケースが多いでしょう。
条例が「率」を教えてくれるのに対し、公表資料は「実際にいくら支給されているか」まで見せてくれます。
両方を突き合わせれば、志望先の待遇をかなり立体的につかめるでしょう。
資料はPDFで公開されていることがほとんどなので、保存しておけばスキマ時間に読み返せます。
志望先の情報収集の進め方そのものは公務員試験の自治体研究にまとめているので、あわせて参考にしてください。
公表資料は条文より読みやすく、支給率と実際の支給額を一度に確認できる便利な材料になります。
転職前に見る注意点



転職する前に、地域手当で気をつけることはありますか?



求人票のモデル年収に地域手当が含まれているかどうかは、ぜひ見ておきたいところですね。
結論、転職前に確認したいのは求人票のモデル年収に地域手当が含まれているかという点です。
理由は、含まれているかどうかで見かけの年収が数十万円単位で変わってしまうからです。
自治体の採用案内にあるのは、給料月額だけを示すものと諸手当込みのモデル年収を示すものの2種類。
前者の数字だけを見て年収を想像すると、実際の支給額との間に差が生まれてしまいます。
もう1つの注意点は、近隣の自治体どうしでも支給率が違う場合があることでしょう。
同じ通勤圏内に、支給率の高い市と支給のない町が並んでいるケースも珍しくありません。
併願先を検討するときは、通勤時間だけでなく支給率も横に並べて比べてみてください。
ただし地域手当だけで志望先を決めてしまうと、仕事内容や職場環境との相性を見落としがちになります。
自治体を比べる切り口そのものは市役所の選び方で整理しているので、判断基準づくりの参考にしてみてください。
地域手当は、志望先を選ぶ段階で見落とされやすい判断材料の1つだと感じています。
手当を含めた年収の実態から確かめたい方は、まず市役所職員の年収の全体像から見てみてください。
よくある質問


最後に、地域手当について検索で多く寄せられる疑問を5つ取り上げます。
いずれも人事院の資料と法令の条文をもとに整理しました。
- 公務員の地域手当はいくらですか?
-
国家公務員の地域手当は、支給率0%から20%までの幅があります(2026年7月時点)。
俸給月額30万円で扶養手当がない場合、20%の1級地なら月6万円、4%の5級地なら月12,000円が目安。
地方公務員は各自治体の条例で決まるため、金額は勤務先ごとに確認する必要があります。
- 地域手当はどうやって決まるの?
-
国家公務員の場合、支給地域と級地を定めているのは人事院規則九―四九の別表。
級地は勤務地の民間賃金の水準をもとに設定され、都道府県を基本としつつ中核的な市は個別に指定されます。
地方公務員は、地方公務員法第24条第5項に基づき各自治体の給与条例で決まる仕組みです。
- 地域手当をもらえる条件は?
-
支給の対象になるのは、地域手当の支給地域とされた地域の職場に勤務している職員です。
判断の基準は住んでいる場所ではなく勤務地なので、住所が支給地域内でも勤務地が対象外なら支給されません。
改定後に支給地域とされたのは16都府県と79市で、それ以外の市町村は対象外という整理です(2026年7月時点)。
- 地域手当はボーナスにも影響しますか?
-
地域手当はボーナスにも影響します。
期末手当と勤勉手当の算定の基礎に、地域手当が含まれるためです。
国家公務員の一般の職員のボーナスは年4.65月分なので、月額の差はそのまま賞与にも反映されるでしょう。
結果として、年収ベースで見た差は月額の差より大きくなる傾向があります。
- 地域手当がない地域に異動したらどうなりますか?
-
異動保障という仕組みがあり、異動の日から3年間は減額が段階的になります。
1年目は異動前の支給割合、2年目はその80%、3年目はその60%が適用されます(2026年7月時点)。
対象は、異動前の支給地域等に6か月を超えて勤務していた職員に限られます。
まとめ|地域手当の要点


公務員の地域手当は、勤務地の民間賃金の水準を給与に反映するために支給される手当です。
国家公務員の地域手当の一覧は1級地20%から5級地4%までの5区分で、2025年4月から新しい区分が動いています(2026年7月時点)。
一方、市役所など地方公務員の支給率は各自治体の給与条例で決まるため、国の表と一致するとは限りません。
本記事の要点を、最後にあらためて整理しておきます。
- 基準は住んでいる場所ではなく勤務地
- 地方公務員の支給率は自治体の条例で決まる
- 2025年4月に都道府県単位へ広域化され5区分に
- 賞与にも乗るため年収差は月額差より大きい
- 支給率は給与条例と公表資料で確認できる
地域手当は、同じ給料表を使っていても勤務地で年収に差が生まれる、公務員の給与制度の特徴的な部分です。
裏を返せば、制度が公開されているぶん、入る前に自分で調べて比較できる手当でもあります。
家族構成による手当は公務員の扶養手当、住まいに関わる手当は公務員の家賃補助で確認してみてください。
本記事で参照した一次資料は、人事院「国家公務員の諸手当の概要」ほかの各資料です。
級地の改定内容は人事院「令和6年の給与勧告のポイント」、条文は人事院規則九―四九と地方公務員法で確認しました。
自治体ごとに年収がどれだけ違うのかを具体的に知りたい方は、ランキングから確かめてみてください。











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