- 何年働けば正職員になれるか知りたい
- どの採用試験を受ければよいか迷う
- 働きながら試験に受かるか不安
会計年度任用職員から正職員になりたいけれど、何年働けばなれるのか、どの試験を受ければよいのか分からずに迷っていませんか?
今の職場の仕事に慣れてきたからこそ、このまま1年ごとの任用を続けてよいのか悩む方は多いでしょう。
結論、会計年度任用職員から正職員になることはできますが、何年働いても自動では切り替わらず、正職員の採用試験に合格する必要があります。
一方で最近は、会計年度任用職員の経験者だけが受けられる専用枠を設ける自治体も出てきました。
私は民間の営業職から市役所へ転職した現役の職員です。
市役所の試験は、社会人経験枠で受けた経験があります。
職場では会計年度任用職員の方と一緒に働いており、会計年度任用職員から正職員になった人も知っています。
ただし私自身には会計年度任用職員の経験がないため、制度の説明は総務省の資料と各自治体の募集要項を根拠にしました。
自動で正職員にならない理由から、受けられる3つのルート、専用枠の実例、働きながらの対策まで、順番に見ていきましょう。

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会計年度任用職員から正職員になれる?

結論から言うと、会計年度任用職員から正職員になることは可能です。
ただし、何年働いても自動で切り替わるわけではなく、正職員の採用試験に受かる必要があります。
「長く働けばいつか正職員になれる」と考えていると、受験のタイミングを逃してしまうかもしれません。
ここでは、なぜ自動で正職員にならないのかを法律から確かめ、民間の「5年ルール」との違いと、正職員との違いを先に整理します。
自動で正職員にはならない

長く働いて仕事ぶりが認められれば、そのまま正職員になれるんですか?



残念ながら、勤務年数だけで正職員に切り替わる仕組みはありません。
会計年度任用職員は、何年続けても自動では正職員にならないのが原則です。
地方公務員法15条は、職員の任用を「受験成績、人事評価その他の能力の実証」にもとづいて行うよう定めているためです。
正職員になるには、試験や選考で改めて能力を確かめられる手順を通る必要があります。
さらに会計年度任用職員の任期は、地方公務員法22条の2で、採用された日からその会計年度の末日までの範囲と決められています。
翌年度も働く場合は改めて任用される形になり、更新を重ねても正職員の身分には変わりません。
「正規化」や「正職員化」という言葉を見かけることがありますが、実際には正職員の採用試験に合格して採用し直される流れです。
働いた年数ではなく、試験に受かることが正職員への入り口だと考えておきましょう。
無期転換ルールは適用外



民間だと5年働けば無期雇用になれると聞きますが、公務員は違うんですか?



その「5年ルール」は、公務員には当てはまりません。
民間の「5年で無期雇用に転換できる」ルールは、会計年度任用職員には適用されません。
このルールを定めた労働契約法は、21条1項で「国家公務員及び地方公務員については、適用しない」と定めているからです。
民間では、同じ会社で有期契約が通算5年を超えた人が申し込めば、期間の定めのない契約に切り替わります(労働契約法18条)。
一方で会計年度任用職員は地方公務員なので、5年を超えて働いても、申し込みによって無期雇用や正職員に変わることはありません。
「5年働けば正職員になれるのでは」と考える方もいるため、注意が必要です。
会計年度任用職員から正職員を目指すなら、5年ルールを待つのではなく、採用試験の準備を始めることが近道といえます。
正職員との違いを確認



そもそも、会計年度任用職員と正職員はどこが違うんですか?



大きな違いは任期と待遇なので、要点だけ押さえておきましょう。
会計年度任用職員と正職員の一番の違いは、任期が1年以内か、定年までかという点です。
正職員は定年まで働ける一方で、異動があり、担当する仕事の幅も広がります。
給料や昇給、退職手当の条件にも差があり、生涯の収入で見ると違いは小さくありません。
給料や手当、副業の扱いまで含めた違いは、会計年度任用職員と正職員の違いを解説した記事で詳しくまとめています。
この記事では違いの深掘りはせず、ここからは正職員になる方法に絞って解説を進めましょう。
正職員になる3つのルート


会計年度任用職員から正職員を目指す道は、大きく3つあります。
年齢や経験年数によって受けられる枠が変わるので、まず自分がどの枠に当てはまるかを確かめましょう。
同じ自治体でも、枠によって試験の中身や準備にかかる時間は大きく違います。
ここでは、一般枠・社会人経験者枠・専用枠のそれぞれについて、試験の中身と向いている人を比べてみました。
一般枠で受け直す



若い人が受けるような普通の採用試験を、もう一度受けることもできるんですか?



年齢の条件に当てはまるなら、いちばん募集が多いルートとして受け直せます。
年齢の条件を満たしているなら、一般枠で受け直すのが基本のルートです。
大卒程度や高卒程度の通常の採用試験は、ほぼすべての自治体が毎年行っており、募集人数も多いためです。
試験は教養試験(自治体によってはSPIやSCOAなどの適性検査)と論文、面接を組み合わせる形が一般的といえます。
年齢の上限は、大卒程度で30〜35歳が中心で、自治体によってはもっと高く設定されています(2026年10月時点)。
会計年度任用職員の経験は受験資格には関係しませんが、面接で話す材料にはなります。
年齢の決まり方は、公務員の年齢制限を自治体別に解説した記事で確かめてください。
20代から30代前半の方なら、まずは一般枠を第一の候補に入れておくとよいでしょう。
社会人経験者枠を使う



会計年度任用職員の勤務期間も、社会人経験として数えてもらえますか?



数える自治体はありますが、勤務時間などの条件があります。
30代以上の方は、社会人経験者枠も有力な選択肢になります。
社会人経験者枠は「職務経験○年以上」を受験資格にした枠で、会計年度任用職員の勤務期間を職務経験に数える自治体があるからです。
総務省の事例集では、茨城県は「週20時間以上・6か月以上継続」の期間を雇用形態を問わず数えるとしています。
東京都の特別区は、非常勤として働いた期間も含め、週20時間以上の業務従事歴を通算できる仕組みです。
熊本県は「週30時間以上・1年以上継続」の期間を数える条件になっています。
香川県高松市の行政実務経験者の枠では、令和4〜6年度の採用者のうち毎年1〜2人が元・会計年度任用職員でした。
私も市役所の試験は社会人経験枠で受けましたが、数え方は自治体ごとに違うので、募集要項の「職務経験に含む期間」を必ず確認してください。
倍率や試験内容は、公務員の経験者採用の倍率と試験内容をまとめた記事で詳しく解説しています。
職務経験の年数を満たしているなら、社会人経験者枠は会計年度任用職員の経験を活かしやすいルートです。
会計年度経験者の専用枠



会計年度任用職員だけが受けられる試験があるって、本当ですか?



まだ一部の自治体ですが、専用枠を設ける例は少しずつ増えてきました。
自治体によっては、会計年度任用職員の経験者だけが受けられる専用枠があります。
役所の仕事に慣れた人を即戦力として採用したい自治体が、通常の試験とは別に枠を設けているためです。
名前は「会計年度任用職員経験者」「会計年度任用職員枠」「行政実務経験者」など、自治体によってさまざまです。
面接を中心にした試験が多い一方で、教養試験や論文を課す例もあります。
受験資格には「その自治体で通算3年以上の勤務」や「欠勤がないこと」など、勤務の実績についての条件が付くことが多いです。
自分の自治体に専用枠があれば、会計年度任用職員から正職員を目指すうえで最も相性のよいルートといえるでしょう。
3つのルートの違いを表にまとめました。
| 項目 | 一般枠 | 社会人経験者枠 | 専用枠 |
|---|---|---|---|
| 受けられる人 | 年齢の条件を満たす人 | 職務経験が一定年数ある人 | その自治体の会計年度任用職員の経験者 |
| 年齢上限の目安 | 大卒程度で30〜35歳が中心 | 49〜61歳の例 | 36〜60歳の例 |
| 会計年度の経験 | 受験資格に関係しない | 職務経験に数える自治体あり | 受験資格そのもの |
| 主な試験 | 教養試験・論文・面接 | 適性検査・論文・面接 | 面接中心(筆記を課す例も) |
| 実施する自治体 | ほぼすべて | 多くの自治体 | 一部の自治体 |
| 向いている人 | 20代〜30代前半 | 30代以上で経験年数を満たす人 | 同じ自治体で長く働いている人 |
※年齢や受験資格は自治体・年度によって変わるため、必ず最新の募集要項で確認してください(2026年10月時点)。
専用枠がある自治体の例


会計年度任用職員の経験者を対象にした採用枠は、まだ一部の自治体だけですが、国が後押しを始めています。
総務省は2025年9月に、こうした枠の事例をまとめた資料を全国の自治体に送りました。
ここでは、その資料に載っている市と県の例を紹介し、あわせて自分の自治体に専用枠があるかを調べる方法を解説します。
地元の自治体を探すときのヒントにしてください。
市の例|高知市・宮古市



専用枠って、実際にどんな市で行われているんですか?



総務省の事例集には、高知市や岩手県宮古市などの例が載っています。
市の専用枠では、高知市と岩手県宮古市の例が分かりやすい参考になります。
どちらも受験資格を「その市の会計年度任用職員の経験者」に絞り、採用の実績も公表されているためです。
高知市は、市で連続2年以上在職し、前年度と当年度に欠勤がない人などを対象にした試験を行っています。
採用者は令和4年度が5人、令和5年度が7人、令和6年度が3人で、全員が元・会計年度任用職員でした。
試験は録画動画面接、論文、適性検査、個人面接などを組み合わせており、筆記がまったくないわけではありません。
宮古市の「会計年度任用職員枠」は、市で通算3年以上の勤務経験があり、50歳までの人が対象です。
試験はエントリーシートによる書類選考と個別面接で、令和5年度に2人、令和6年度に1人が採用されました。
ほかにも、愛知県大府市の「ディスカバリー採用」は面接2回で選考し、令和6年度に2人を採用しています。
沖縄県沖縄市の「行政実務経験者」の枠では、令和4〜6年度に毎年10人前後が採用され、全員が元・会計年度任用職員でした。
(出典:総務省「会計年度任用職員の経験を活かす採用試験等の取組事例集」2025年9月)
市の専用枠は条件が細かいものの、当てはまれば正職員への現実的な入り口になります。
県の例|山梨県・宮城県



県の職員を目指す場合にも、似たような枠はあるんですか?



県にもありますが、対象の決め方が市とは少し違います。
県の例では、山梨県と宮城県が会計年度任用職員から正職員になった実績を公表しています。
どちらも、県の人材確保や雇用の安定をねらいにした独自の選考を設けているためです。
山梨県の選考は会計年度任用職員に限らず、非正規雇用で働く人を広く対象にしています。
令和7年度の受験資格は、22〜55歳で、直近1年ほどの間に正規雇用で働いていないことなどです。
一次が教養試験、二次が人物試験と作文で、令和6年度は申込17人に対して採用3人、3人とも元・会計年度任用職員でした。
宮城県は、障害のある会計年度任用職員を対象にした「ステップアップ採用選考」を行い、令和6年度に2人を採用しています。
県の枠は対象者や試験の中身が市と異なるため、自分が当てはまるかを募集要項で確かめることが大切です。
自分の自治体の調べ方



自分が働いている自治体に専用枠があるかは、どうやって調べればいいですか?



採用サイトと募集要項、それに庁内のお知らせの3か所を見るのがおすすめです。
専用枠や受けられる枠は、採用サイト・募集要項・庁内のお知らせの3か所で確かめるのが確実でしょう。
専用枠は実施する年度としない年度があり、条件も毎年見直されることがあるためです。
まずは、自治体の職員採用サイトで「会計年度」「正規登用」「行政実務経験者」などの言葉を探してみましょう。
次に、社会人経験者枠の募集要項で、職務経験に含まれる期間の条件を確認します。
さらに、人事担当課からの通知や庁内の掲示板、イントラネットも見ておくと安心です。
総務省の事例集には、館内放送や個別の声かけで会計年度任用職員に採用試験を知らせている自治体の例も載っています。
気になる点があれば、人事担当課に受験資格を直接問い合わせても問題ありません。
自分の自治体の情報を早めに集めておけば、募集が始まってから慌てずに済みます。
総務省の事例集に載っている専用枠の例を表にまとめました。
| 自治体 | 枠の名前 | 主な受験資格 | 試験の中身 | 採用実績 |
|---|---|---|---|---|
| 高知市 | 会計年度任用職員経験者 | 市で連続2年以上在職・欠勤なし・30〜59歳(職種で異なる) | 録画面接・論文・適性検査・個人面接など | 令和6年度3人 |
| 岩手県宮古市 | 会計年度任用職員枠 | 市で通算3年以上・50歳まで | 書類選考・個別面接 | 令和6年度1人 |
| 愛知県大府市 | ディスカバリー採用 | 分野の勤務経験3年以上・55歳まで(令和6年実施時) | 面接2回 | 令和6年度2人 |
| 沖縄県沖縄市 | 行政実務経験者 | 市での行政実務3年以上・36歳まで(8年以上は40歳まで) | 基礎能力試験・面接・ケース記述など | 令和6年度10人 |
| 山梨県 | 非正規雇用者対象 | 22〜55歳・直近1年ほど正規雇用でない | 教養試験・人物試験・作文 | 令和6年度3人 |
| 宮城県 | 障害者対象ステップアップ | 県で6か月を超えて勤務・障害者手帳など | 勤務評定・論作文・人物考査など | 令和6年度2人 |
※出典:総務省「会計年度任用職員の経験を活かす採用試験等の取組事例集」(2025年9月)
※年度ごとに実施の有無や条件が変わるため、必ず最新の募集要項を確認してください(2026年10月時点)。
会計年度の経験は有利?


会計年度任用職員として役所で働いた経験は、正職員の試験で武器になります。
ただし、「内部の人だから受かりやすい」というわけではありません。
ここでは、勤務期間が職務経験に数えられる条件、面接での経験の伝え方、内部の人ほど勘違いしやすい点の3つに分けて説明します。
経験の活かし方を知っておくと、受ける枠の選び方や面接の準備が変わってくるはずです。
職務経験に数える条件



パートで週に数日だけの勤務でも、職務経験になりますか?



勤務時間が短いと、職務経験に数えられない場合があります。
会計年度任用職員の期間が職務経験に入るかは、週の勤務時間と継続した期間で決まる例が多いです。
社会人経験者枠は、一定の時間以上、続けて働いた期間だけを職務経験として数える決まりになっていることが多いためです。
たとえば茨城県と特別区は週20時間以上、熊本県と高松市は週30時間以上を条件にしています。
継続期間も、茨城県と高松市は6か月以上、熊本県は1年以上と、自治体によって差がある点に注意が必要です。
そのため、短時間のパートタイムで働いている方は、勤務の年数が長くても職務経験に数えられないことがあります。
自分の勤務時間と任用期間は、任用通知書などで正確に把握しておきましょう。
職歴として数えられるかどうかを先に確かめておけば、受けられる枠を正しく選べます。
面接で経験を語るコツ



面接では、会計年度任用職員としての仕事をどう話せばいいですか?



何をしたかより、そこから何に気づいたかを話すのがポイントです。
面接では、「何に気づき、何をしたいか」まで話すことを意識しましょう。
仕事の内容を並べるだけでは、正職員になりたい理由が伝わりにくいからです。
たとえば窓口の補助をしているなら、住民からよく聞かれる質問や、手続きで迷いやすい点が見えているはずです。
その気づきを「正職員として案内の仕方や仕組みを見直したい」という目標につなげると、話に一貫性が生まれます。
正職員になると異動があり、今とは違う分野の仕事も担当することになる点にも触れておくとよいでしょう。
回答の組み立て方は、公務員面接でよく聞かれる質問と回答例の記事や市役所の面接対策をまとめた記事が参考になります。
会計年度任用職員から正職員を目指す面接では、経験そのものより、経験から生まれた目標を伝えることを大切にしてください。
内部だから有利は誤解



今の職場で働いているなら、外から受ける人より有利なんじゃないですか?



試験は公平に行われるので、内部の人だから受かるわけではありません。
今その役所で働いていても、内部の人だから有利とは限りません。
採用試験は、受験者全員を同じ基準で選ぶことが原則だからです。
総務省の事例集でも、山梨県は他の競争試験と同じように能力を確かめ、試験の結果のみで評価すると説明しています。
職場での人間関係や評判で合否が決まるわけではない、と考えておくのが安全です。
また、今の職場への不満を志望動機の中心にすると、前向きな印象を持たれにくくなります。
経験は強みになりますが、内部の人も外部の人と同じように試験対策が必要だと考えておきましょう。
働きながら合格する対策


会計年度任用職員の多くは、仕事を続けながら試験を受けることになります。
私も民間企業で働きながら市役所の試験を受けました。
勉強に使える時間が限られる分、受ける枠に合わせて準備の優先順位を決めることが大切です。
ここでは、限られた時間で筆記・志望動機・面接を準備するコツを、私が受験したときの経験も交えてまとめます。
筆記は半年前から教養中心



仕事をしながらだと、筆記の勉強はいつから始めればいいですか?



受ける枠に筆記があるなら、半年ほど前から教養試験を中心に進めるのがおすすめです。
筆記試験がある枠を受けるなら、半年前から教養試験を中心に準備を始めましょう。
一般枠や社会人経験者枠では、教養試験やSPIなどの適性検査が課されることが多いためです。
一方で専用枠は面接中心の例もあるので、まずは受ける枠の試験科目を募集要項で確かめてください。
私は教養試験の勉強を試験の約6か月前から始め、模試で仕上がりを確認しながらペースを調整しました。
民間で受験勉強をしていた当時は、残業が月20時間ほどありました。
勉強時間は、仕事の繁忙期で1日30分、余裕のある時期で2〜3時間ほどでした。
会計年度任用職員として働きながら受ける場合も、繁忙期と落ち着いた時期で勉強時間に差をつけると続けやすいでしょう。
在職中の受験や手続きには、時間休(時間単位の有給)を使って対応しました。
会計年度任用職員にも年次有給休暇があるので、試験日に合わせて早めに予定を立てておくと安心です。
勉強時間の目安は教養試験の勉強法をまとめた記事、試験の時期は公務員試験の日程をまとめた記事で確認できます。
試験科目を確かめてから逆算して始めれば、働きながらでも準備は進められます。
志望動機はなぜ正職員か



「安定したいから正職員になりたい」では、志望動機として弱いですか?



本音としては自然ですが、それだけでは伝わりにくいです。
志望動機は、「なぜ会計年度任用職員ではなく正職員なのか」に答える形で組み立てましょう。
「安定したい」「待遇を上げたい」だけでは、正職員としてどんな仕事をしたいのかが見えないためです。
たとえば「今の業務で見えた課題に、正職員として異動を重ねながら幅広く取り組みたい」という軸なら、正職員を選ぶ理由が伝わります。
会計年度任用職員として担当している業務の具体例を1つ添えると、話に説得力が出るでしょう。
書き方の手順は、市役所の志望動機の書き方を解説した記事で例文つきで紹介しています。
正職員だからこそできることを軸にすれば、会計年度任用職員から正職員を目指す理由がはっきりします。
講座は論文と面接で使う



予備校や通信講座は、使ったほうがいいんですか?



独学でも目指せますが、論文と面接は講座の力を借りると準備しやすくなります。
講座を使うなら、論文の添削と面接の練習に絞って活用するのがおすすめです。
教養試験は市販の問題集でも進められますが、論文と面接は一人では客観的に見直しにくいからです。
私は1回目の転職(民間から市役所)では独学で始め、途中からLECも使いました。
費用に見合ったと感じたのは、独学では用意しにくい論文の添削と面接の練習でした。
2回目の転職(市役所から市役所)は、講座を使わず完全に独学で合格しています。
講座の比較は公務員の通信講座を比較した記事や公務員予備校のおすすめをまとめた記事、受講した感想はLECの評判を受講経験から解説した記事にまとめました。
自分の弱点がはっきりしている部分だけ講座を使えば、費用を抑えながら効率よく準備できます。
受ける枠ごとに、準備の優先順位を表にまとめました。
| 項目 | 一般枠 | 社会人経験者枠 | 専用枠 |
|---|---|---|---|
| 筆記の比重 | 高い(教養試験) | 中程度(適性検査など) | 低い例が多い |
| 論文 | あることが多い | あることが多い | 自治体による |
| 面接 | 重視される | 職務経験を深く聞かれる | 最も重視される |
| 準備開始の目安 | 試験の約6か月前 | 試験の4〜6か月前 | 募集要項の公表後すぐ |
| 使える教材・講座 | 問題集・通信講座 | 論文添削・面接練習 | 面接練習・志望動機の添削 |
※試験の内容は自治体や年度によって異なるため、目安として参考にしてください(2026年10月時点)。
論文や面接の練習相手を確保したい方は、講座の内容を一度確かめておくと安心です。
よくある質問


ここでは、会計年度任用職員から正職員を目指す方からよく聞かれる質問にお答えします。
- 会計年度任用職員を何年続ければ正職員になれますか?
-
何年続けても、年数だけで自動的に正職員になることはありません。
ただし専用枠では、宮古市の「通算3年以上」や高知市の「連続2年以上」のように、勤務年数が受験資格になる例があります。
自分の自治体の募集要項で、必要な勤務年数を確認してください。
- 正職員になったら、ボーナスや期末手当はどうなりますか?
-
正職員になると、正職員の給与条例にもとづいて期末手当と勤勉手当が支給されます。
直前の会計年度任用職員の期間を、支給額を決める在職期間に数えるかどうかは自治体の規程によって異なります。
採用が決まったら、人事担当課に確認しておくと安心です。
- 年休や退職金は引き継がれますか?
-
年休の日数や退職手当の勤続期間の扱いは、自治体の条例や規則によって違います。
引き継がれるかどうかは一律ではないため、採用前に人事担当課へ確認してください。
退職手当の基本的な考え方は、公務員の退職金の仕組みを解説した記事で紹介しています。
- 正職員の試験に年齢制限はありますか?
-
年齢制限は枠ごとに違います。
専用枠では、宮古市の50歳まで、高知市の59歳まで(職種で異なる)、宮城県(障害のある方が対象)の60歳までといった例があります(2026年10月時点)。
一般枠の年齢制限の考え方は、公務員の年齢制限を解説した記事を参考にしてください。
- 会計年度任用職員の経験は、履歴書の職歴に書けますか?
-
書けます。
勤務先の部署、期間、週の勤務時間、主な業務内容を書いておくと、職務経験の条件を確かめるときにも役立ちます。
- 受験することを、今の職場の上司に伝える必要はありますか?
-
受験を職場に伝える義務は、一般的にはありません。
ただし試験日や面接日に休みが必要な場合は、業務の調整のために早めに相談しておくと安心です。
まとめ|専用枠と社会人枠を確認


結論、会計年度任用職員から正職員になるには、自分が受けられる枠を見極めて採用試験に合格することが必要です。
この記事の要点を振り返ります。
- 何年働いても自動では正職員にならず、採用試験に合格する必要がある
- 民間の5年ルールは、労働契約法21条1項により公務員には適用されない
- 一般枠・社会人経験者枠・専用枠のうち、受けられる枠を募集要項で確認する
- 専用枠は高知市や宮古市などで実施され、採用実績も公表されている
- 働きながらなら、受ける枠の試験科目に合わせて半年前から準備する
- 正職員への入り口は採用試験の合格
- 5年ルールは公務員には適用されない
- 会計年度の期間を職務経験に数える自治体もある
- 専用枠の有無は採用サイトと庁内の通知で確認
- 論文と面接は講座の添削や練習も活用する
まずは自分の自治体の採用サイトを開き、専用枠や社会人経験者枠の募集要項を確かめるところから始めてみましょう。
社会人経験者枠の倍率や試験内容は、経験者採用の倍率と試験内容をまとめた記事で詳しく解説しています。
働きながら効率よく準備したい方は、公務員の通信講座を比較した記事で自分に合う講座を探してみてください。
社会人向けの講座の中身を確かめたい方は、クレアールの資料を取り寄せて比べてみるのもおすすめです。
今の職場で積み重ねてきた経験は、正職員として働くときにもきっと役立ちます。











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